10代20代の若ハゲの原因は? 改善する方法は?
目次
1 10代20代の若ハゲ。原因-なぜ若ハゲになるの?
なぜ10代20代で若ハゲになるのかについて、解説していきたいと思います。
01 AGAが起こる原因として「悪玉男性ホルモン」
AGAが起こる原因として、最も多いとされているのが男性ホルモンの影響です。
男性ホルモンの一つ「テストステロン」は、体内に存在する還元酵素「5αリダクターゼ」と結合すると、「DHT(ジヒドロテストステロン)」という悪性男性ホルモンに変換されます。
そして、DHTが髪の毛乳頭細胞にある「男性ホルモン受容体」と結合すると、脱毛因子「TGF-β(トランスフォーミング増殖因子ベータ)」を増加させます。
TGF-βは毛乳頭や毛母細胞に対して髪が抜けるよう指令を出すため、本来あるべき成長期の期間が短くなり、その結果、髪が十分に成長することなく抜けてしまうことに。
DHTは、男らしい体を作るために不可欠なホルモンではありますが、AGAにとっては悪者になってしまうのです。
02 AGA遺伝します-5αリダクターゼ
若ハゲになる人とそうでない人がいるのはなぜでしょう。
それは、5αリダクターゼの活性度の高さと、男性ホルモン受容体の感受性の強さが関係しています。
5αリダクターゼの活性度が高いとDHTが作られやすく、男性ホルモン受容体の感受性が強いとDHTと結合しやすくなります。
つまり、多くのDHTが生成されるほど、男性ホルモン受容体とDHTが結合するほど、若ハゲになってしまうのです。これらは遺伝的素因が影響しています。
5αリダクターゼの活性度は、両親のうちどちらか一方でも活性化しやすい遺伝子をもっていると、子どもに受け継がれる率が高くなります。
また、男性ホルモン受容体の感受性は、母方の家系から遺伝する可能性が高いと言われています。若ハゲが気になる人は、自分の家系を振り返ってみましょう。
03再発することも多い脱毛症
以前は薄毛と言えば年配のイメージが強かったですが、今では高校生あたりから20代にかけての若者世代でも悩む人が増えており、年齢は関係ありません。
若ハゲに悩む男性が増加する背景には、ストレスも関係していると考えられています。ストレスは、自律神経の乱れを引き起こします。
自律神経は、緊張状態で優位になる交感神経と、リラックス状態で優位になる副交感神経から成り、普段はバランスがとれている状態。しかし、ストレスがかかると交感神経が優位になります。
すると、血管が収縮して頭皮に栄養が行き渡らず、抜け毛の増加や髪の成長に影響を及ぼしてしまうのです。もしかすると、学校や会社、家庭環境でストレスがかかっているかもしれません。
普段の生活習慣も実は若ハゲを招く原因になっていることもあるのです。
髪は食べ物から摂る栄養によって成長しますが、脂っこく高カロリーな食事ばかりしていたり、反対に十分な栄養が摂れないような食事を続けていると、丈夫な髪の毛が育ちません。
また、睡眠不足は睡眠中に分泌されるはずの成長ホルモンが減少し、髪を育毛する役割の「IGF-1(インスリン様成長因子1)」が減ってしまいます。
すると、頭皮の血行が悪くなったり、髪の主成分であるタンパク質が減ったり、毛周期の成長期が短くなったりするため、若ハゲになってしまうのです。
この他、頭皮のベタつきを気にして洗浄力の高いシャンプーで洗髪したり、強い力で洗っていると乾燥や摩擦で抜け毛や切れ毛が増えることがあるので注意しましょう。
04再発することも多い脱毛症
AGAは主に毛周期の乱れが原因ですが、円形脱毛症の原因は自己免疫反応の異常(異常なTリンパ球の動き)です。正常な自己免疫反応は、頭髪にウイルスや細菌が出てきたとき、それらを攻撃する働きをするのですが、自己免疫反応が異常を起こすと、自分の毛根を攻撃してしまいます。よく、円形脱毛の原因はストレス、と言われますが、ストレスがたまることで、免疫機構に異常を来たし、それが引き金となって円形脱毛症が発生することが考えられています。その他アトピー素因のある方、出産後の女性ホルモン値の変化なども原因のひとつと考えられています。
一般的AGAの薬と知られている薬は毛周期の改善の薬です。これでは、円形脱毛症の根本的な解決につながりません。円形脱毛症は、その原因となる“異常なTリンパ球の動きを抑える必要”があります。 AGAと同等の治療を提示された場合は要注意です。
2 若ハゲ対策-おすすめ4選
01頭皮マッサージを行う
頭皮マッサージは、手のひらや指を使って行います。
- 生え際から頭頂部に向かって頭皮をつかんで離す感じで動かします
- 頭頂部は中央に寄せるように動かします
- 耳上からこめかみに向かって円を描くように動かします
シャンプーのついでに行うと手間がかかりませんし、お風呂上がりの血行が良い状態で行うとより効果的です。
02シャンプーを変える。サプリメントを使う
内服薬と外用薬を使ってAGA治療をおこなう以外にも、発毛に効果的な成分をバランスよく配合したオリジナルシャンプーやサプリメントを利用する。薬だけの治療が不安な人に当院ではおすすめしたいです。
03睡眠食事を変える
バランスの良い食事を心がけると、自然にこれらの栄養素を補えます。
そして、質の良い睡眠をとりましょう。成長ホルモンがピークになるのは、入眠から3時間程度。この間に、しっかり眠りにつけているかが質の良い睡眠をとるポイントです。
自然な眠気を誘うためには、体内深部の温度が低下していることが重要なので、入浴は寝る2時間前には済ませておきましょう。
また、寝る直前のスマホいじりはNG。画面から発するブルーライトによって、本来睡眠で休むはずの脳が活性化してしまい、眠れなくなるのでなるべく触らないよう意識してみましょう。
04AGAクリニックを受診する
若ハゲを自力で治すには限界があり、効率よく治したいならAGA治療を行っているクリニックを受診しましょう。
クリニックでは、薄毛の状態や体質などから医師が治療法を提案してくれます。若ハゲの治療では、内服薬と外用薬が用いられることが一般的です。
AGA治療で用いられる薬には副作用を伴うことがあるため、気になることはすぐに医師に相談しましょう。薬物療法は6ヵ月くらいで何らかの変化を実感でき、根気よく続けることが大切です。
途中でやめると元に戻ってしまうため、効果があったからと安心せずに医師の指示に従いながら治療を続けることが若ハゲ対策になります。
3若ハゲの特徴-若ハゲの基準は?
ハゲは年配の人がなるものと思いがちですが、早ければ高校生くらいからハゲる人もいます。
いわゆる「若ハゲ」は、40代以降の人と比べると進行スピードが速く、おしゃれな髪型を楽しみたい若者世代には深刻な問題です。
最近は薄毛に悩む10~20代の男性が増加傾向にあります。「もしかして?」と気になっている人は、若ハゲの主な特徴に当てはまるかチェックしてみましょう。
01前髪の生え際が後退して、おでこが広くなってきた
以前よりおでこが広くなったように感じ、前髪の生え際が奥になったという感覚がある人は、若ハゲの可能性があります。また、前髪が薄くなったと感じる人も要注意。
おでこの若ハゲに多い「M字ハゲ」は、大きく目を見開いた時にできるおでこのシワから左右の生え際まで、指2本分またはそれ以上の間隔があいているかどうかが基準です。
放っておくと、サザエさんでいうところの波平さんのように、頭頂部まで広がる「U字ハゲ」に進行することもあります。
02抜け毛が増えてきた
髪は生えては成長し、抜けては生えてくる「ヘアサイクル」という仕組みによって成り立っており、成長期・退行期・休止期という3つの期間を繰り返しています。
正常なヘアサイクルでは成長期が2~6年と長く、休止期になると自然に抜け落ちていきます。その数は一日に平均50~100本ほど。しかし、これ以上になると若ハゲが疑われます。
いちいち抜け毛の本数を数えることはできないので、シャンプー時の排水溝に溜まる抜け毛の量や、枕に付着した量が以前に比べて多いかどうかチェックしましょう。
03薄毛になった
ヘアサイクルが乱れていると、成長期が短いため丈夫な髪が育たず、細くて短い髪が抜け落ちるようになります。髪そのものが弱々しく、地肌が見えるようになったら要注意!
スタイリング剤をつけてもすぐにへたる、あるいは髪のボリュームがなくなってヘアセットがしにくいと感じたら、若ハゲの可能性があります。
04つむじ周辺が薄くなってきた
若ハゲはM字だけではありません。つむじあたりから薄毛になる「O字ハゲ」というパターンもあります。
M字ハゲが前から目立つのに対し、O字ハゲは後ろから目立つのが特徴。つむじだけ見える分には問題ありませんが、つむじを含む周辺の髪が薄いならO字ハゲです。
O字ハゲは、紫外線によるダメージや血行不良、乾燥によって地肌が赤く見えることがあります。
若ハゲを自力で治すには限界があり、効率よく治したいならAGA治療を行っているクリニックを受診しましょう。